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世界遺産NEWS 19/06/25:世界遺産が密集するポポカテペトル山で噴火相次ぐ

周囲100km圏に2,500万の人口と9件の世界遺産を擁するメキシコのポポカテペトル山。

標高5,426mを誇るメキシコの第2峰で、周辺人口の多さから世界一危険な火山のひとつといわれています。

 

今世紀に入ってから活発化しており、この6月には噴火が相次いで噴煙は上空11.3kmに達し、世界遺産「プエブラ歴史地区」にも噴石が降り注ぎました。

今回はこのニュースをお伝えします。

 

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上の動画はいずれも6月17日前後の噴火を捉えた動画ですが、その激しさがわかります。

この時の噴煙は上空8.5kmに及び、周辺には噴石が降り注ぎ、火山灰が舞い降りました。

こうした噴火は6月に入って特に活発化しており、大きなものだけでも噴煙が11.3kmに達した3日の噴火をはじめ、13~14日、17~18日、21~24日と相次いでいます。

 

ポポカテペトル山の北西には人口2,100万を誇るメキシコシティ首都圏があり(市の人口は900万人)、東40kmには人口150万のプエブラがひかえています。

これらの都市では火山性の地震が続いており、火山灰を避けるようにマスクやゴーグルの着用が勧告されています。

 

実はポポカテペトル山の周辺には世界遺産が集中しており、100km圏内に以下9件の世界遺産を擁しています。

  • ポポカテペトル山腹の16世紀初頭の修道院群
  • ソチカルコの考古遺跡地区
  • プエブラ歴史地区
  • メキシコシティ歴史地区とソチミルコ
  • メキシコ国立自治大学[UNAM]の中央大学都市キャンパス
  • ルイス・バラガン邸と仕事場
  • ティエラ・アデントロの王の道(カミノ・レアル)
  • テンブレーケ神父の水道橋水利施設
  • 古代都市テオティワカン

 

風向きから火山灰は主に山の東のプエブラ方面、土石流は山の南の修道院群の方面に向かっているようですが、火山から半径12km以内への立ち入りが禁止されており、いまのところ被害は報告されていません。

プエブラ歴史地区には噴石が降り注いでいるようですが、大きさはほとんどが砂利や砂レベルで被害はないようですが、今後の火山と地震の活動が心配されています。

 

 

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