18/08/02:ヨセミテ国立公園、山火事で一部閉鎖 - ART+LOGIC=TRAVEL [旅を考えるweb]

世界遺産NEWS 18/08/02:ヨセミテ国立公園、山火事で一部閉鎖

日本同様、熱波に襲われているアメリカですが、西海岸では山火事が多発しています。

7月中旬に世界遺産「ヨセミテ国立公園」で発生した山火事ファーガソンは現在も燃えつづけており、7月25日には1990年以来はじめてとなる同園の一部閉鎖が行わています。

 

今回はこのニュースをお伝えします。

 

* * * 

日本は熱暑となっていますが、アメリカも同様です。

高温と乾燥のため山火事が頻発しており、7月30日の報道によると、全米で約90件の火災が発生中であるようです。

 

特に被害が大きいのが西海岸です。

カリフォルニア州では7月にデスバレーで52.0度、ロサンゼルスで48.9度を記録。

同州では7月末時点で8件の火災が確認されており、消防士12,000人が消火活動にあたっています。

最大の火災「カー」では6人の犠牲者が出ており、シャスタ郡では38,000人が避難しているということです。

 

カリフォルニア州の火災のうち、世界遺産「ヨセミテ国立公園」を焼いているのが山火事「ファーガソン」です。

 

ファーガソンは7月13日、同園のマーセド・リバー・キャニオン付近で発生しました。

ヨセミテ国立公園は年400万人が訪れる西海岸屈指の観光地で、現在ハイシーズンにあたるということで、ヘリコプターや消防車を使った消火活動が行われました。

16機のヘリコプター、3,000人以上の消防士が出動しましたが、2人の犠牲者を出しながら鎮火は30%弱に留まっており、これまでに東京23区の約38%にあたる57,800エーカーを焼いています。

 

7月25日には1990年以来となる一部閉鎖が実行され、ハーフドームやエル・キャピタン、マリポサ・グローブ、ワオナなどへの立ち入りが禁止されました。

閉鎖は少なくとも8月5日まで続く予定で、状況を見て再開を検討するということです。

園内のキャンプ場やホテルの予約キャンセルも相次いでおり、多大な経済的損失が予想されています。

 

アメリカ西海岸では2012年から毎夏のように高温と乾燥にさらされており、倒木や下草がカラカラに乾燥していることが被害を拡大しています。

高温や乾燥の原因として気候変動による温暖化やラニーニャ現象の発生、ジェット気流の変化などが挙げられていますが、いずれにせよ短期的なものとは考えにくく、こうした火災の定着が懸念されています。

 

[関連記事]

※各記事にさらに過去の関連記事へリンクあり

世界遺産NEWS 24/02/17:パタゴニアのロス・アレルセス国立公園で過去最大の山火事

世界遺産NEWS 20/12/14:森林火災で豪州の世界遺産・フレーザー島の半分が焼失

世界遺産NEWS 20/09/03:世界最大級の熱帯湿原パンタナールで記録的な大火災

世界遺産NEWS 20/01/29:オーストラリアのブジ・ビムの火災で古代の水路跡を発見

世界遺産NEWS 20/01/21:山火事広がるブルー・マウンテンズで生きている化石=ウォレミマツを救出

世界遺産NEWS 19/11/23:ブラジル・パンタナールとオーストラリア南東部、大火災で非常事態宣言

世界遺産NEWS 19/08/24:アマゾンで観測史上最大の火災群が延焼中

世界遺産NEWS 19/03/12:ケニア山が山火事、東レンネルが原油流出で危機

世界遺産NEWS 18/12/11:クイーンズランドの熱波とグレートバリアリーフの再生計画

世界遺産NEWS 16/01/28:タスマニアで世界遺産の森が延焼中

 


トップに戻る パソコン版で表示