私的旅行術 準備編11:盗難&紛失対策

ぼくは旅に対して「自由であること」というコンセプトを持っています。

そして瞬間瞬間の感覚・感情を何よりも大切にしたいと考えています。

 

だから旅のルートはいつでも変更できるようにしています。

気に入った場所があったらずっとそこにいられるように――

気に入らなかったらすぐにその場を去れるように――

 

その分、さまざまな覚悟をしています。

荷物なんかが気になってものが自由に見れなくなるようなことがないように、すべてを失っても構わない覚悟で準備をしています。

 

今回は日本でしておくべき盗難・紛失対策を紹介しましょう。

 

○本記事の章立て

  • 盗難に対する心構え
  • ネットで最新の治安情報を
  • 盗難・紛失に対する準備をしておこう!
  • 保険や商品の保証内容を知っておこう!

 

なお、治安や盗難対策については最後にリンクした「私的旅行術」の「現地編6:治安情報の入手法&治安の判断法」「現地編7:治安が悪い場所の歩き方」も参照してください。

 

* * * 

■盗難に対する心構え

海外旅行での盗難や紛失によって、物理的・時間的・精神的に大きなダメージを受けます。

ぼく自身、これまでの以下のような盗難&盗難未遂を体験をしています。

 

○個人的に出くわした犯罪の例

  • 中国:ボッタクリ(バー、茶屋、タクシー。被害小)
  • 香港:通りでショルダーバッグ内の財布の盗難
  • イスラエル:キャンプサイトでカメラバッグの盗難
  • オランダ:ナイフ強盗(被害なし)
  • スペイン:地下鉄内で集団スリ(ほぼ被害なし)
  • ポーランド:駅で仮眠していて靴の置き引き
  • エクアドル:トラム内で集団スリ(被害なし)
  • エクアドル:ナイフ強盗(被害なし)
  • グアテマラ:バス内で集団スリ(ほぼ被害なし)
  • ボリビア:路上でケチャップ強盗(被害なし)
  • ブラジル:ビーチで脱いだ服の置き引き
  • 南アフリカ:ATMでスキミングまたはATM詐欺(被害なし)
  • 不明:クレジットカードの不正使用

 

知人を含めると、以下のような被害を直接本人から聞いています。

これでもほんの一例です。

 

○被害者本人から直接聞いた犯罪被害の例

  • 世界中:スリ、強盗、ぼったくり、スキミング、痴漢
  • ベトナム:トランプ賭博詐欺
  • インド:旅行詐欺
  • キルギス:ニセ警察官
  • トルコ:睡眠薬強盗
  • ジンバブエ:武装強盗
  • コロンビア:武装強盗
  • ボリビア:首絞め強盗
  • ブラジル、エジプト等:痴漢

 

ぼくがいちばん痛かったのはイスラエル側の死海でカメラバッグを盗まれた経験です。

キャンプサイトなのでもともと盗難は警戒していて貴重品はすべて身に付けていました。

ですから現金やパスポート、カード等の被害はありませんでした。

 

でも、カメラのフィルムがとにかく痛かった――

フィルム数本にはピラミッドやオアシス・紅海・死海などの写真が収められていましたから。

いずれも世界屈指の光景でした。

 

プロのスリ師や集団スリを体験してはじめてわかったことですが、あれは防げるものではありません。

ぼくはほとんど「こいつは危ない」と事前に察していて、最大限の警戒をしていました。

それでも知らぬ間にバッグを開けられ、あるいは切り裂かれていました。

まったく気づけませんでした。

 

ほとんど被害なしに食い止めているのは、盗まれてもよい見せ財布を用意していたり、バッグの奥に物を入れていたり、切りにくい素材のサブバッグを持っていたり、すぐさま大声で警察を呼んだりしているためです。

 

正直、あれだけのプロに目を付けられたら被害を食い止めるのは容易ではありません。

ですからそもそも「目を付けられない技術」や「被害を最小限に食い止める技術」が大切になってくるのですが、こうした盗難対策については今後「私的旅行術」で紹介していく予定です。

 

事前準備で大切なのは、犯行方法や被害状況を事前に知っておくことです。

どこでどのような手段で被害があったのか知っていればある程度避けることができますし、事前・事後の対策も容易です。

こうした情報はネットや大使館・書籍などで調べることができるので、目を通しておくとよいでしょう。 

 

* * * 

外務省の海外安全ホームページ
外務省の海外安全ホームページ

■ネットで最新の治安情報を

現地の最新情報はまず外務省の海外安全ホームページや海外安全アプリ、各国の日本大使館・領事館のホームページで集めるとよいでしょう。

 

○外務省のwebサイト&アプリ

 

海外安全ホームページでは国や地域を検索して現地の最新情報を入手することができます(海外安全アプリでも同様の情報が得られます)。

各国のデータには「危険・スポット・広域情報」「安全対策基礎データ」「テロ・誘拐情勢」「安全の手引」「医療事情」等の項目がありますが、特に「危険情報」は重要です。

 

危険情報とは、「渡航・滞在にあたって特に注意が必要と考えられる国・地域に発出される情報で、その国の治安情勢やその他の危険要因を総合的に判断し、それぞれの国・地域に応じた安全対策の目安をお知らせするもの」です(海外安全ホームページより抜粋)。

安全対策の目安を4カテゴリーで表しているので、旅行先を決める前にチェックしてください。

 

○危険情報の4カテゴリー(抜粋)

  • レベル1:十分注意してください

その国・地域への渡航、滞在に当たって危険を避けていただくため特別な注意が必要です。

  • レベル2:不要不急の渡航は止めてください

その国・地域への不要不急の渡航は止めてください。渡航する場合には特別な注意を払うとともに、十分な安全対策をとってください。

  • レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)

その国・地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。(場合によっては、現地に滞在している日本人の方々に対して退避の可能性や準備を促すメッセージを含むことがあります。

  • レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)

その国・地域に滞在している方は滞在地から、安全な国・地域へ退避してください。この状況では、当然のことながら、どのような目的であれ新たな渡航は止めてください。

 

この危険情報に強制力はありませんが、普通の旅行者の渡航は危険情報が出ていない地域とレベル1の地域のみに留めた方がよいと考えられています。

レベル2以上が出ている場合は慎重に検討した方がよいでしょう。

 

レベル1の危険度はまちまちです。

カンボジアやミャンマーのように毎年数十万~数百万人の旅行者が訪れている地域も含まれている一方で、南アフリカのヨハネスブルクやマラウイのリロングウェ、エクアドルのキト、コロンビアのボゴダのように非常に危険な都市や地域も含まれています(2019年10月現在。全域or一部)。

 

危険情報のみを鵜呑みにせず、ガイドブックやクチコミ・サイトなどで現地の最新情報を入手することが大切です。

海外安全ホームページの各国情報「安全対策基礎データ」ではその国の具体的な犯罪情報を紹介しているので、こちらも目を通しておくとよいでしょう。

 

現地の情報は各国の日本大使館や領事館でも発信しています。

下の「在外公館リスト」で国名をクリックすると各国の大使館・領事館のホームページが出てきます。

そちらでも情報を確認してみてください。

 

 

また、海外安全ホームページでは実際の犯罪事例や対策なども読みやすい形で紹介しています。

関係するオススメの企画ページにもリンクしておきましょう。

 

○海外安全ホームページのオススメ・ページ

 

なお、外務省は3か月未満の海外旅行者に「たびレジ」、3か月以上の海外在住者に「在留届ORR」への登録を促しています。

万一のために登録しておくとよいかもしれません。

 

○外務省の海外渡航者登録システム

  • 3か月未満の海外渡航者登録:たびレジ
  • 3か月以上の在住者の在留届:ORR

 

最新の治安状況は実際に行ってきた人の情報がもっとも正確です。

以下のようなサイト&アプリから情報を得たり、質問をしてみるとよいでしょう。

TripAdvisorなどは英語サイトや現地語サイトの方が情報が多いので、言語設定や地域設定を変えて検索してみてください。

 

○海外旅行に役立つクチコミ・サイト

  • TripAdvisor(トリップアドバイザー)

webサイト(日本語) webサイト(英語) アプリ

  • 4travel(フォートラベル)

webサイト

  • 地球の歩き方

webサイト 掲示板

  • Yahoo!知恵袋

webサイト アプリ

  • 5ch海外旅行板

海外旅行@5ch

 

治安を判断する際に重要なのは、いい加減な情報に惑わされないということです。

いくら安全だと言われている場所でも犯罪に遭遇することはありますし、反対に治安が悪いと言われている場所でも行ってみると安全だったりします。

結局最後は自己責任なので、自分自身で情報を集めて判断してください。

 

治安対策については私的旅行術の現地編でも書いていますので参照ください。

 

* * *

 

■盗難・紛失に対する準備をしておこう!

最初に書いたように、ぼくは「すべてを失っても構わない」覚悟で旅をしています。

そのために、いつ盗まれてもよいように準備を整えています。

 

○盗難・紛失に対する準備

  • 海外旅行保険(携行品損害)をかけておく
  • 海外旅行保険の連絡先や請求方法を調べ、紙に印刷すると同時に、データをネット上にも保存しておく
  • カード類のナンバーや連絡先を控え、紙に印刷すると同時に、データをネット上にも保存しておく
  • パスポート、国際免許証等々、持っていく身分証や貴重品のコピーを取り、紙に印刷すると同時に、データをネット上にも保存しておく
  • 印刷した紙はメインバッグ、サブバッグ双方に入れておく
  • スマホやPC、カメラのデータは内蔵のメディアだけでなく、外付けHDDやクラウド上にも保存する。PCやカメラはサブバッグに入れて、外付けHDDはメインバッグに入れて分散管理する
  • スマホやタブレット、PCは突破されにくいパスワードや指紋認証・顔認証などを設定し、位置の追跡設定や遠隔操作でのロックやフォーマットの設定をしておく
  • 盗難・紛失してもよいような持ち物を選び、手に入れられるものは現地で調達する

 

盗難にあったら保険会社に連絡したり、警察に届け出を出したりしなければなりません。

そうした手順を書いておいて(あるいは契約書をコピーしておいて)、紙に印刷して持っていくのと同時に、データをメールやクラウドサービス上に残しておくとよいでしょう。

そうすれば仮にメインバッグ、サブバッグをすべて紛失しても、ネット経由で情報にアクセスすることができるわけです。

 

停止や再発行の手続きが必要なクレジットカードや国際キャッシュカードなども同様です。

ナンバーや連絡先を控え、メインバッグ、サブバッグ、ネット上に保存しておきましょう。

ただし、暗証番号は書いたりしないように。

 

ついでに、緊急連絡先や仕事先等も合わせて「連絡先一覧表」に記しておくとよいでしょう。

あなたに万一があったときでも、家族が仕事先に連絡したり、保険請求ができるわけです。

 

最後に書いた「盗難・紛失してもよいような持ち物を選び、手に入れられるものは現地で調達する」、これ、結構オススメです。

これによって荷物が減らせるし、お店やスーパーなどを回るので現地の生活感がよく感じられるのです。

 

逆に言えば、「現地で手に入らないもの、日本の方が安く購入できるものを多めに持っていくとよい」ということでもあります。

たとえば薬やコンタクトレンズ、PCやカメラ・スマホなどの電化製品やケーブル類・周辺部品等々です。

 

こうしたことは「私的旅行術 準備編14:海外旅行・持ち物リスト」でも書いているので参照してみてください。

また、PCやスマートデバイスの故障・盗難対策やネットの安全対策は「私的旅行術 現地編2:海外でのインターネットの使い方」で詳述しています。 

 

* * *

 

■保険や商品の保証内容を知っておこう!

盗難や紛失・故障などが起きた場合、できるだけ保険や保証を利用するわけですが、その内容を知っておくのも大切です。

 

たとえばPCの場合、海外での使用に対してメーカー保証が適用されなかったり、緊急に現地の修理屋さんに出してしまうとメーカー保証が破棄されてしまうことがあります。

ぼくが持っていたあるPCの保証書には、海外での使用は非対象で、裏のネジに開けた跡があると保証されない旨が書かれています。

 

逆に、海外での盗難・紛失や故障に対して充実したサービスを提供しているメーカーもあったりします。

こうした製品については、やはり連絡先や請求方法を調べ、紙とデータで保存しておきましょう。

 

盗難の場合でも、置き引きに対しては重大な過失あるいは置き忘れ扱いとなって海外旅行保険が適用されないことがあります。

保険会社や警察に届け出る際には注意が必要です。

 

* * *

 

次回は海外旅行に持っていくべき薬品類や、日本で打っておくべき予防接種について解説します。

 

 

[関連記事]

私的旅行術 現地編6:治安情報の入手法&治安の判断法

私的旅行術 現地編7:治安が悪い場所の歩き方

 


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