私的旅行術 準備編6:お金とカード <前編> お金の持ち出し方

日本では日本円を使っていますが、海外では当然外貨を使用しなければなりません。

このため「両替」が問題になってくるわけですが、どのようにしたら外貨を簡単かつ安価に用意できるのでしょう?

 

今回から前編・中編・後編の三回に分けて「海外で使うお金をどのように準備するか」を解説します。

三回の構成は以下となっております。

 

○本記事の章立て

  • 海外にお金を持ち出す方法
  • 個人的なお金の持ち出し方

 

* * * 

現金の両替を行う両替所
現金の両替を行う両替所。ボードに売買価格が書かれているので、自分が持っているお金を売る場合(店側が買う場合)は "buying" や "We buy"、目的のお金を買う場合(店側が売る場合)は "selling" や "We sell" のレートを見ます

■海外にお金を持ち出す方法

海外旅行に行く際に、お金をどのような形で持っていったらよいのでしょうか?

一般的には以下のような選択肢があります。

 

○お金の持ち出し方

  • 現金

日本円

ドルやユーロ等の基軸通貨

現地通貨

  • カード

国際キャッシュカード

海外プリペイドカード

デビットカード

クレジットカード

  • トラベラーズチェック

 

トラベラーズチェックについては日本では販売が終了しています。

ということで、選択肢は現金かカードの二択ということになります。

いまの時代、「現金+カード複数枚」が便利・安全・お得でオススメです。

 

まずは現金とカード、それぞれのメリットとデメリットを書き出してみましょう。

レートや手数料については後述します。

 

○現金のメリット

  • いつでも気軽に使える
  • 急な出費に対応できる
  • 日本円や基軸通貨なら余っても問題ない

○現金のデメリット

  • 両替の必要がある
  • 紛失・盗難の際に補償がない
  • 外貨が余った場合、再両替の必要がある
  • 両替時に手数料がかかる
  • かさばる

○カードのメリット

  • 大量の現金を持ち運ぶ必要がない
  • ATMで現地通貨が気軽に引き出せる
  • 紛失・盗難の際に利用が停止でき、補償される可能性がある
  • 紛失・盗難の際に口座残高やチャージ額・利用上限以上の損害を受けることがない
  • 身分証や保証金・デポジットの代わりになる(クレジットカード)
  • クレジットカードの付帯サービスが利用できる

・カードで支払いができる(デビットカードも)

入金額以上の引き下ろしができる

海外旅行保険に加入できる

空港やラウンジ等が使える

マイルやポイントが貯まる(キャッシングでは不可)

○カードのデメリット

  • ATMがないと使えない
  • ATM使用料や為替事務手数料等、各種手数料がかかる
  • 緊急や少額の支払時に対応しにくい
  • スキミング・不正請求等の犯罪被害の可能性がある
  • 金利がかかる(クレジットカード)
  • 紛失・盗難の際に口座残高以上の損害を受けることがある(クレジットカード)

 

* * * 

■個人的なお金の持ち出し方

現金・カード、それぞれにメリットとデメリットがあるます。

ですから多くの旅行者は現金とカードを組み合わせて旅しています。

ぼくの場合、海外で以下を持ち歩いています。

 

  • 日本円
  • 基軸通貨(ドル、ユーロ)
  • 現地通貨
  • 国際キャッシュカード(PLUS、Cirrus)
  • クレジットカード(VISA、MasterCard、JCB)
  • デビットカード(MasterCard)

 

現金は日本円、ドル、ユーロを持っています。

ドルやユーロは円が高いときに資産管理の意味も含めて買っています。

本記事では手数料の解説もしていますが、実際は手数料よりも為替変動の方がはるかに影響が大きいのでそちらを気にした方がよほど合理的です。

また、ドルやユーロはATMがないような場所で現地通貨がなくなっても両替できる可能性が高いので、いくらかは予備として持っておきたいところです。

 

現在、ぼくは国際キャッシュカード1枚、クレジットカードは3枚、デビットカードを2枚、計6枚を持って海外に出ています。

それぞれVISA系、MasterCard系と2系統を併用し(PLUSはVISA系、CirrusはMasterCard系)、JCBも持っています。

複数のカードを持っているのは、希望のATMがなかなか発見できなかったり、システムダウンや万一の口座停止に対する対策、そして付帯保険のためです(保険については「私的旅行術 準備編10:クレジットカード付帯の海外旅行保険」参照)。

以前、日本でぼくと連絡が取れないということで口座が凍結されたことがありましたが、そういうこともありますから。

 

支払い方法の優先順位ですが、国や状況によって異なりますが基本的には以下です。

 

○先進国

  1. クレジットカードによる支払い
  2. クレジットカードによるキャッシング
  3. 現金
  4. 国際キャッシュカードによる引き下ろし

○途上国

  1. 現金
  2. クレジットカードによる支払い
  3. クレジットカードによるキャッシング
  4. 国際キャッシュカードによる引き下ろし

 

まず、カード支払いや現金など、お金を下ろさずにすむ方法を優先します。

ATMを探すのが面倒ですし、特に途上国ではATM使用料等々、さまざまな手数料がかかりますから。

カードで支払えば両替がいらないし、クレジットカード会社のレートはとてもよいですし、ポイントやマイル等の特典も利用できます。

 

現金の場合は持っていれば現地通貨、そうでなければ手持ちのドルやユーロを両替して使います。

手持ちのドルやユーロは円高の際に買ったものなので、新たにキャッシングしたり引き下ろすよりも有利であるからです。

逆に、買ったときよりも円高であればドルやユーロをキープしておいてキャッシングすることになります。

そうした通貨がなければクレジットカードでキャッシングを行い、国際キャッシュカードはなるべく使用しません。

 

円をどこで両替するかですが、一般的に下のようにいえると思います。

もちろん国や場所によって実情は異なることがあります。

  

○東アジア・東南アジアの場合

  • 現地の銀行・両替所で円を両替 > 現地の空港 > 現地のホテル > 日本の銀行・両替所 > 日本の空港

○基軸通貨発行国(アメリカやEU)

  • 日本の銀行・両替所 > 日本の空港 > 現地の銀行・両替所 > 現地の空港 > 現地のホテル

○他の途上国

  • 日本の銀行・両替所で基軸通貨(ドルやユーロ)を入手し、現地で両替

 

「円をどこで両替するか」は、「その国で円がどのように評価されているか」にかかっています。

 

たとえば日本と関係の深い東アジアや東南アジア諸国では円が高く評価されているので、円をそのまま持ち込んで現地の空港で最低限のお金を両替し、市中の銀行や両替所をいくつか回って円の両替を行います。

 

こうした国々に行く場合、ドルやユーロを持っていく必要はあまりありません。

ドルやユーロから現地通貨に両替すると「円→基軸通貨→現地通貨」と二度手間であるうえに二度も手数料を取られることになるからです。

ただし、ド田舎に行ってしまうと円の両替ができなかったり極端にレートが悪くなることがあるので、なるべく都市部で両替し、万が一のためにドルを用意しておきます。

 

一方、基軸通貨発行国であるアメリカやEU諸国の場合、ドルやユーロに比べて円の立場が弱いため現地のレートはよいとは言えず、日本の両替所や銀行・空港で両替した方がよいということになります。

また、日本となじみの少ない途上国の場合も同様で、中央アジアやアフリカ・中南米などの国々の場合は円の評価は低いので、日本でドルを手に入れておいて現地で両替する形がより有効です。

 

これらに加えてぼくはカードもよく使用します。

 

ホテルや店舗でクレジットカードで支払えるならなるべくそうします。

クレジットカードのレートは非常によいうえにマイルやポイントが貯まるからです。

日本にいる頃は生活費をほとんどクレジットカードで支払っていましたが、貯まるマイルだけで毎年アジアに旅行に行けるほどでした(ただしキャッシングではマイルは貯まらない)。

 

ただ、途上国ではカード使用に対して3~5%の手数料を取ることがあるので、こういうときは現金を併用します。

日本では規約違反になりますが、途上国では一般的だったりします。

 

現地通貨が必要であるときも、クレジットカードのキャッシング機能を使ってよくお金を下ろしています。

国際キャッシュカードより優先度が高いのは、レート・手数料・金利を考えるとよりお得だからです。

 

「円の両替とキャッシングのどちらがお得か?」という問題については、国や状況によってケース・バイ・ケースです。

一般的には、先進国ではキャッシングの方がお得で、アジアでは円の両替がベターであることが多い印象です。

 

ただ、こういうことを考えすぎると面倒なので、ぼくは「お得か否か」よりも「使い勝手」を優先しています。

近くにATMがあれば使ってしまいますし、現金をたくさん持っていれば現金を両替するといった形です。

 

* * *

 

次回はクレジットカードについて解説します。

 

 

※以上の内容は国や会社・状況によって事情が異なることがあります

※内容を保証するものではありませんので、必ずご自分で確認してください

 


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