私的旅行術 準備編3:航空券の種類と内容

飛行機で海外に行く場合、必ず航空券を買わなければなりません。

でも、同じ路線でもさまざまな航空会社があり、同じ航空会社でも航空券に種類があったりします。

いったいどの航空券を買ったらよいのでしょう?

 

今回は航空券の種類と注意点を紹介します。

航空会社と航空便の種類については前回、航空券の具体的な買い方については次回を参照ください。

 

○本記事の章立て

  • 航空券=エアチケットの種類
  • 航空券料金の内容
  • 航空券を購入する際に覚えておきたい知識

 

* * *

空港のフライト・インフォメーション・ボード
空港のフライト・インフォメーション・ボード。便ごとに便名(フライト・ナンバー)、目的地、航空会社、時間、ゲート・ナンバー、状況などが記されています。英語表記の意味は、Cancelled=欠航、Delayed=遅延、On Time=定刻通り、Check-in=搭乗手続き可能、Boarding=搭乗可能、Gate changed=搭乗口変更、Last Call=最終案内、Boarding Closed=搭乗終了、Departed=出航、Arrived=到着です

■航空券=エアチケットの種類

航空券にはさまざまな種類があります。

以下に種類を列挙していきましょう。

 

○フライト回数から見た区分

  • 片道

往路のみのフライト

ex. 東京→ハノイ

  • 往復

往路・復路を合わせたフライト

ex. 東京→ハノイ、ハノイ→東京

  • オープンジョー

往路と復路の発着地が異なるフライト

ex. 東京→ハノイ、ダナン→東京(ハノイ-ダナン間は他の手段で移動)

  • 周遊

複数都市を訪れるフライト

ex. 東京→ハノイ→バンコク→東京

 

○座席から見た区分

  • エコノミー・クラス

一般的な座席クラス

  • ビジネス・クラス

エコノミーとファーストの中間的な座席クラス

  • ファースト・クラス

最高級の座席クラス

 

○変更の可不可から見た区分

  • フィックス

便の変更ができない航空券。フライトの日時が決まっているので予定の変更ができない

  • オープン

便が変更できる航空券。期間内に帰国便の変更ができるものが多い。たとえば「1か月オープン」といった場合、復路は往路便の出発日から1か月以内であれば自由に指定できる。ただし、変更回数が決められていたり、手数料がかかることもある

  • フィックス・オープン

オープンの一種で、復路1度だけ変更が利く航空券をこのように呼ぶことがある

 

○発行会社から見た区分

  • 正規航空券(ノーマル航空券)

航空会社が定めた正規の運賃で発券された航空券。有効期間内でいつでも使えて予約の変更や払い戻しが自由、マイレージも100%貯まるなど、汎用性がきわめて高い

  • PEX航空券(ペックス航空券、正規割引航空券)

航空会社が独自に割引を行うPEX運賃(正規割引運賃)で発券された航空券。予約の変更や払い戻しも可能で、マイレージの積算率も悪くないが、有効期間が短かったり手数料が必要だったりすることもある。早期の予約・購入で割引率が上がる早割などの割引制度を設ける航空会社もある

  • 格安航空券(ディスカウント・チケット)

団体用など安価に設定された旅行代理店向けの航空券がバラ売りされたもの。値段は安いが、便が決まっていたり、予約の変更や払い戻しができなかったり、座席が指定できない、マイレージの積算率が50%以下等々、さまざまな制約がある

  • LCC航空券

LCCが発券する航空券。安価である一方、預入&持込手荷物・座席指定・機内食・毛布等の各種サービスが有料だったり、予約の変更・払い戻しができなかったり割高であることが多い

 

* * *

空港のチェックイン・カウンター
空港のチェックイン・カウンター。航空会社や便ごとにカウンターの場所が決められているので、フライト・インフォメーション・ボードで確認しましょう

■航空券料金の内容

航空券には航空運賃の他にもさまざまな料金が加算されることがあります。

購入する際はこうした料金もあらかじめ頭に入れておきましょう。

 

○航空券料金に含まれる料金例

  • 航空運賃
  • 手荷物(預入手荷物・持込手荷物)
  • 機内食
  • 機内サービス
  • 空港使用料等の施設使用・サービス料
  • 燃油サーチャージ(燃料特別付加運賃)
  • 税金(消費税や出入国税等)

 

手荷物について、航空会社では預入手荷物(受託手荷物。チェックイン・カウンターで航空会社に預ける荷物)・持込手荷物(機内に持ち込む手荷物)とも個数やサイズ・重量を制限しています。

FSCでは持込手荷物と20kg程度の預入手荷物×2個を無料としている場合が多いです。

これに対してLCCでは完全に別料金だったり、持込+預入手荷物で15kg以下まで無料などと、厳しい制約を設けているのが一般的です。

 

特に空港で追加料金を支払う場合、かなり割高になるので注意が必要です。

機内食や機内サービスについてもFSCでは通常無料で提供されますが、LCCでは基本的に有料です。

 

空港使用料は空港が加算する料金です。

燃料サーチャージは航空機の燃料代で、原油価格を反映して一定期間ごとに料金が改定されています。

LCCの場合、燃料サーチャージは航空運賃に含まれていることが多いです。

出入国税が航空券に含まれることもありますが、現地で自分で支払うケースもあったりします。

 

* * *

ボーディング・パス
空港でチェックインしたのち発券される搭乗券。航空会社の公式サイトでオンライン・チェックインをすると搭乗券もデータで発券されるので、預入手荷物がなければカウンターに立ち寄る必要がありません

■航空券を購入する際に覚えておきたい知識

○航空券とeチケット、モバイル搭乗券

以前は所定の形式の航空券というものがあって、この航空券の原本を空港のチェックイン・カウンターに提出しなければなりませんでした。

しかし、いまではeチケット(電子航空券)が取って代わり、紙の航空券はほぼなくなりました。

 

航空券を買うと予約番号やeチケット番号、旅程等が記された用紙やPDFデータが送られてきます。

これらは単なる旅程表(eチケット控え)で、eチケットそのものではありません。

正式なeチケットはデータとして残されていますから、こうした用紙やデータをなくしても再発行が可能です。

物理的に「航空券を紛失する」という事態はなくなったわけです。

 

空港では印刷した、あるいはスマホに表示されたeチケット控え(バーコードやeチケット番号)やパスポート、航空会社や航空アライアンスのカード、購入時のクレジットカード等のうち、いずれかがあればチェックインが可能です。

ぼくはチェックイン・カウンターでパスポートを見せるだけで、もうeチケットを印刷することもなくなりました。

 

多くの航空会社の公式サイトでは事前にオンライン・チェックインを行うことができます。

義務ではありませんが緊急情報などを得られることがありますし、搭乗の意志を示すことでオーバーブッキング(後述)や遅刻した際に有利に働くことがあるのでしておくことをオススメします。

また、座席指定をせずに航空券を買っている場合、航空会社によっては座席指定ができることもあります。

預入手荷物がなく、オンライン・チェックインをして発券されるデータ(モバイル搭乗券など)を持っていれば、チェックイン・カウンターに立ち寄らずにゲートに向かうこともできます。

 

○要確認! eチケット上の名前=パスポートの名前!!

航空券は記名式で発券されています。

航空券に記された搭乗者の氏名とパスポート上の氏名は、ローマ字のスペルも含めて完全に一致していなければなりません。

さもなければ搭乗できない可能性もあるので、この点は発券前に何度もチェックしておきましょう。

 

特に結婚等で姓が変わった人、変わる人は要注意です。

新しい姓でも古い姓でも構いませんが、出国するときにeチケットとパスポートの姓が一致するよう調整してください。

市役所で籍を入れてそのままハネムーンに出発するなんていうときは、旧姓で統一すべきでしょう(パスポートの変更が間に合わないため)。

 

チェックインを行うと、航空券に乗るための搭乗券(ボーディング・パス)を受け取ります。

こちらはなくさないように注意しましょう。

 

○注意! 出国チケットがないと入国できない国

LCCの登場で片道航空券も手軽に手に入るようになりました。

しかし、なかには片道航空券だけでは入国できない国があるので、その点は必ずチェックしておく必要があります。

というより、特にビザなしの場合、基本的に「片道航空券だけでは入国できない」と考えておいた方がよいでしょう。

そのうえで実情を調べてみるべきでしょう。

航空会社に問い合わせるだけでなく、旅行者の実体験等もネットで検索して読んでおくとよいと思います。

 

たとえばタイやラオス、香港等にビザなしで入国するためには、基本的に出国するときの交通機関のチケットが必要とされています。

しかしながらそれらの国のイミグレーション(出入国管理)で出国チケットをチェックされることはほぼなく、ぼくも含めて片道航空券で多くの観光客が入国しています。

このように、実際に入国が可能か否か、情報を集める必要があるでしょう。

 

心しておきたいのは航空会社の質問・搭乗拒否の可能性です。

 

片道航空券の場合、空港でチェックインする際に出国チケットの提示を求められることがあります。

これは入国拒否された場合に航空会社が責任もって帰国させる必要があるためで、場合によっては搭乗拒否されることもあるといいます。

ぼくもラオスやカンボジア、中国、香港に片道航空券で入国したことがあるのですが、いずれもチェックインの際にいくつかの質問を受け、何度か誓約書を書いています。

「海外に出てからタイやベトナム行きの片道航空券を買ったけれど、空港で搭乗拒否された」なんて話は結構聞きます。

 

片道航空券で入りたいけれど心配だ……

そんな人は事前にビザを取るか、その国から出国するもっとも安い航空券や国際バスのチケットを買って捨ててしまうという方法があります(ビザがあれば片道航空券で入国できるか否か、国際バスのチケットでよいか否かは調べておく必要があります)。

たとえばタイのプーケット→シンガポールの航空券なら3千円台、ベトナムのホーチミン→カンボジアのプノンペンのバスなら千円少々で買えるはずです。

あるいは高額にはなりますが、無料払い戻しができる正規航空券を買って入国し、後日キャンセルするという方法もとれるでしょう。

 

○オーバーブッキングについて

航空会社は定員割れを防ぐために座席数より多くのチケットを発行することがあって、チェックインの段階、あるいは搭乗手続きを済ませたあとでもまれにこの過剰予約=オーバーブッキングによって飛行機に乗れなくなることがあります。

オーバーブッキングは法的に認められるので、怒鳴ったり怒ったりしても無駄です。

冷静に対処しましょう。

 

オーバーブッキングされると座席を別のグレードに移されたり、別の便が用意されることになります。

便によっては日程がずれることになるわけですが、宿泊費のほか迷惑料等が補償されます。

 

オーバーブッキングを避けるためには、グレードの高い座席や正規航空券などのグレードの高いチケットを選ぶこと、毎回同じ航空会社の便に乗ること(フリークエント・フライヤーになること)、webチェックインで座席を指定すること、なるべく早めにチェックインすることなどが有効だと言われています。

 

* * *

 

次回はネットを利用した航空券の具体的な買い方を紹介します。

 


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