世界遺産検定攻略法2.世界遺産検定の概要
彼を知り己を知れば百戦殆(あや)うからず――(『孫子』より)
相手を知らなければ戦略を立てることができません。
前回の理念を念頭に、攻略法第2回では世界遺産検定の概要を紹介します。
なお、検定に関する最新かつ正確な情報は最後にリンクした世界遺産検定の公式サイトでご確認ください。
○本記事の章立て
- 世界遺産検定の概要
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■世界遺産検定の概要
■世界遺産検定の実施日程
基本的に3月、7月、9月、12月の年4回の開催です(年によって月が前後することがあります)。
全国各地の主要都市で開催されていますが、開催都市や会場は回によって異なります。
ただし、1級とマイスターに関しては7月、12月の年2回のみで、開催会場も他の級より少なくなっています。
■各級の概要
○4級
受検資格:制限なし
受検料:3,000円、3級&4級併願7,300円
出題概要:マークシート、50問50分
認定基準:100点満点中60点以上※
認定率:8割以上。第23~26回の4回では94.6%、74.4%、90.1%、94.8%
出題範囲:教材から9割出題。日本の全遺産+世界の代表的な遺産27件
配点比率:基礎知識13問、日本の遺産23問、世界の遺産13問、その他1問
※認定基準は調整の可能性あり
○3級
受検資格:制限なし
受検料:4,500円、2級&3級併願9,500円、3級&4級併願7,300円
出題概要:マークシート、60問50分
認定基準:100点満点中60点以上※
認定率:7~8割。第23~26回の4回では87.1%、65.9%、81.7%、75.8%
出題範囲:教材から9割出題。日本の全遺産+世界の代表的な遺産100件
配点比率:基礎知識25%、日本の遺産30%、自然遺産10%、文化遺産30%、その他5%
※認定基準は調整の可能性あり
○2級
受検資格:制限なし
受検料:5,500円、2級&3級併願9,500円
出題概要:マークシート、60問60分
認定基準:100点満点中60点以上※
認定率:4~5割。第23~26回の4回では57.8%、41.3%、47.7%、50.0%
出題範囲:教材から8割出題。日本の全遺産+世界の代表的な遺産300件
配点比率:基礎知識20%、日本の遺産25%、自然遺産10%、文化遺産35%、その他10%
※認定基準は調整の可能性あり
○1級
受検資格:2級以上の認定者
受検料:9,700円、リスタ:4,000円※
出題概要:マークシート、90問90分
認定基準:200点満点中140点以上※
認定率:2~3割。第24、26回の2回では20.6%、21.1%
出題範囲:教材から8割出題。世界遺産全件
配点比率:基礎知識25%、日本の遺産20%、世界の遺産45%、その他10%
※1級認定者は知識を確認するリスタ(Re-study)制度あり
※認定率20%以下の場合は調整
○マイスター
受検資格:1級以上の認定者
受検料:19,000円
出題概要:論述筆記、大問3題120分(問1は小問3題で構成、問2~3は1問のみ)
認定基準:20点満点中12点以上、かつ問1~2で6点以上、問3で6点以上
認定率:3~5割。第24、26回の2回では48.8%、52.8%
出題範囲:世界遺産全件
※市販教材はないが以下に学習方法等の情報あり
・例題と対策:マイスター(世界遺産検定公式サイト)
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簡単に解説しましょう。
1級を受検するためには2級、マイスターを受検するためには1級の認定が必要ですが、他の級に関しては受検資格は問われません。
つまり、3級や4級の認定がなくても2級を受検することができます。
1~4級は4つの選択肢の中から正解を選ぶマークシート方式の四者択一問題です。
そして問題の8割以上が検定教材(公式テキスト)から出題されますが、教材にない時事的な問題も1問~10%ほど出されます。
ただし、マイスターのみ筆記試験で論述形式となっています。
3~4級の認定率は7~8割以上、2級とマイスターはだいたい4~5割が認定されています。
これらに比べて1級の認定率は極端に低く、受検者の2割程度、つまり5人に1人ほどしか認定されていません。
世界遺産検定では1級の難易度が突出して高いと言えるでしょう。
次回は勉強内容を決める際のベースとなる試験戦略について解説します。
[関連サイト]
世界遺産検定(公式サイト)