世界遺産写真館8.福建の土楼1(中国)
万里の長城、アンコール、ピラミッド、マチュピチュ、モンサンミシェル、イグアスの滝……
世界遺産の中には有名で規模も大きくデザインもすばらしい、誰が見ても驚愕・感動する超A級遺産が存在します。
一方で、それほど名前が通っているわけではありませんが、それに匹敵するという遺産もあったりします。
その一例が中国の「福建の土楼」でしょう。
たとえば土楼王の異名を持つ承啓楼。
直径63m、400の部屋があり、最盛期には800人が暮らしていたと言われます。
中央に祖先を祀る祖廟、その周囲に炊事場や洗濯場・浴場・集会所・食道・学校などの共有スペースが展開し、2階は倉庫、3階以上が居室や寝室になっています。
山中に築かれた集合住宅としては信じがたい規模ですね。
こうした土楼が単独ですばらしいだけでなく、山奥に円形・楕円形・正方形・長方形・五角形・六角形といった幾何学的な図形が立ち並ぶ様はなんともミステリアス。
この光景を衛星写真で確認したアメリカ軍は中国の核ミサイル・サイロと勘違いしていたなんていう話もあるのですが、知らなければUFOの秘密基地と間違えられても不思議はないような雰囲気です。
下にGoogleマップの周辺地図を貼り付けておきましたので、拡大したり移動したりして土楼群を探してみてください。
たくさんの円や四角が確認できると思います。
こんな土楼が福建省には30,000棟もあると言われますが、世界遺産にはこのうちの6群4棟、計46棟が登録されています。
構成資産は以下となっています。
■龍岩市永定区
洪坑土楼群(7棟)、初渓土楼群(10棟)、高北土楼群(4棟)、南渓土楼群(2棟)
■漳州市南靖県
田螺坑土楼群(5棟)、河坑土楼群(13棟)、懐遠楼、和貴楼
■漳州市華安県
大地土楼群(3棟)
今回はこのうち洪坑土楼群と高北土楼群を、次回に田螺坑土楼群、初渓土楼群、南渓土楼群、河坑土楼群の写真を紹介します(世界遺産構成資産ではない土楼も含みます)。
なお、世界遺産「福建の土楼」の詳細は下記関連サイトを参照してください。
■世界遺産データ
福建の土楼
Fujian Tulou
中国
2008年、文化遺産(iii)(iv)(v)
[関連サイト]
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