あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
ぼくにとって、あなたにとって、よい年でありますように。
すべての個人が幸せでありますように!
昨年、伊勢は式年遷宮、出雲は大遷宮を迎え、今年また新たな一歩を踏み出しました。
個々の細胞が死にゆくことでぼくたちの身体がみずみずしく保たれるように、伊勢神宮や出雲大社はその姿も新たに生まれ変わり、蘇りによって伝えるべきものを伝えています。
同様に、2013年が死に2014年が新たに生まれることで、ぼくたちは過去を刷新し、新たな物語をこの1年に刻みます。
この「和」の心を「常若(とこわか)」といいます。
先日久しぶりに「和」な映画を見ました。
スタジオジブリの『かぐや姫の物語』です。
かぐや姫伝説は『源氏物語』などでも触れられている日本最古の物語。
『古事記』や『日本書紀』が数多の神々や超常現象に溢れているのに対して、『竹取物語』には最初と最後を除けば神仏はほとんど登場しません。
描いているのは人の想い、ただ一つ。
人類とか国家とか世界とか天国とか地獄とか、そんなものどうだっていい。
2,000年も前に、そんな物語が誕生しました。
願うのは、今を生きるすべての個人の幸せ。
ぼくと、あなた。
心と魂。
それが「いのちの記憶」です。
「魂」に刻まれる記憶の総体を「心」と呼びます。
人類は4万年以上も前から心と魂の存在に気付いていました。
ネアンデルタール人やクロマニヨン人が言葉も持たないままに行っていた埋葬。
埋葬は故人の心との別れを惜しみ、魂の永久(とわ)を祈る儀式です。
そして全人類が埋葬を行い、心と魂という言葉を持っていた。
これは偶然ではなく必然です。
そして心と魂の故郷が「今」です。
昨日食べた年越し蕎麦の味は今に持ち越すことができません。
それができたら今この瞬間に蕎麦の味を感じるでしょう。
人間ができることのすべて、感じることと考えることは、つねに今という瞬間の中にあります。
今が生まれ、今が死ぬ。
心と魂は生まれつつ死んでいるこの瞬間という常若の矛盾の中に潜んでいます。
矛盾であるから、語り得ぬものなのです。
今を大切にするということは、心と魂を大切にするということ。
これが和の心です。
2014年のテーマは「和」にしようと思います。
日本ということではありません。
今、心、魂、生、死をつなぐもの、です。
ただ、日本は離れようと思っています。
長い間、東京にはお世話になりました。
といってもまぁノマド的にふらふらやっていくつもりではいるのですが。
本サイト読んでくれた方、ありがとうございます。
今という瞬間に感謝します。
そして今を生きるすべての「私」が幸せでありますように!
だい